續山茂樹さんの版画デモンストレーション報告 & 通販受付中

 

 

こんにちは。

 

 

今日も涼しいですが、

雲が厚く時折パラパラと雨が降っています。

 

 

 

 

 

 

 

芸術の秋到来、

見ごたえのある味わい深い作品をご紹介いたします。

 

續山茂樹(版画)・大村剛(陶)2人展

9月1日(水)~14日(火) 

12:00~16:00

 

 

 

 

續山茂樹さん

 

千葉県九十九里で版画を制作されています。

国画会会員。

 

私は續山さんの版画作品の大ファン。

ひとつの作品の中に、

キリっとした潔さやピーンとした洗練やホンワカとするような温かさやいろんな要素が混在している。

何か言葉に表せない心地よい好きだという感情がわいてくるのです。

誰もが知る北斎、広重、写楽などの浮世絵に代表される木版画。
木版画の基本的な工程は、①下絵を描く ②版木に転写 ③彫刻刀で掘る ④馬連で摺る・・・。
上記工程の中のそれぞれの独創性が相まって個性が現れます。
また版を重ねていく毎に色や線が増え深みが出てどんどん変わっていくのがおもしろい。
續山さんのアタマの中にあるイメージは過去に見た自然や旅の記憶が、抽象画となってカタチになります。
彫りのバリエーションによって、細くシャープな線、粗く力のある線、カキっと角のとれた面、ぼんやりとした輪郭の面などいろいろな表現が。
また摺りにもバリエーションがあり、絵具の厚みやかすれやマットさ、馬連の力の強弱、何度にもわたる重なりの深みなどいろいろな表現が。
今回、續山さんが在廊される5日(日)、版を摺るデモンストレーションが見られます。
どのように作品ができあがっていくのかを目の当たりにすると、作品の観方が変わっていくかもしれません。

ぜひ体感してみてください。

 

作家在廊日:5日(日)

◎木版画デモンストレーション 5日(日)14:00~14:30

 

 

 

大村剛さん

 

福岡県うきは市で作陶されています。

なんと、テンでは大村さんの企画展は2回めで14年ぶりです。

ガラスの津田清和さんとの2人展でした。

当時、大村さんはまだ独身で岐阜県多治見市で制作していました。

大村さんがいた”百草”の安藤雅信さんの”MAVO”という貸し工房に一度お邪魔しました。

厳密に言うと忘れ物を取りに翌日にもお邪魔しましたが・・・(苦笑)。

その直後、大村さんは陶芸家・黒畑日佐代さんと結婚し、大村さんの故郷・うきはに移住。

昨年11月に大村さんに15年以上ぶりに会いにいきました。→

多治見のアトリエにあった古い木製のパチンコ台などの古道具にも再会。

15年前の好青年の面影もありつつ、優しい笑顔の父親の姿が新鮮でした。

 

大村さんの作品は一見、ブリキのような金属に見えます。

ムダをそぎ落としたシンプルな造形とその肌合いの作品は、

センセーショナルなデビューからずっと変わらず魅力を放っています。

久しぶりの大村展、どうぞお楽しみに。

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は、

昨日行われた續山さんの版画のデモンストレーションのご報告をいたします。

 

 

その制作工程を実際に目の前で観ることで

續山さんの作品の魅力が何倍にも実感できました。

 

このデモでは、墨をすって

単色で行われました。

また、複数の版木を擦り重ねていくのではなく、

一つの版木だけで

削って擦り、

またその版に墨を塗り重ねて擦り、

版の方向を変えて擦り、

版をさらに彫り進めて擦り、

・・・

版と和紙を押し付けるバレンも

その力の入れ方や

バレンの種類によっても

擦りあがりの表情が違うことも見せていただきました。

 

「こんな工夫が」

「こんな奥深さが」

「こんな秘密が」

「こんな違いが」

・・・と、めくるめく変化と感動。

 

たぶん素人がこれだけ何度も塗り重ねていくと

ベタっとした面やうるさくなっていくはずなのですが、

續山さんの手にかかれば

擦り重ねていくほどに

どんどん深みと表情が増して

どんどん魅力が大きくなっていくのです。

しかも、削るのも擦るのもスピーディで

續山さんの技術はさることながら

感覚のすばらしさをヒシヒシと感じ取ることができました。

 

 

道具のほとんどは、續山さんの手作り。

 

バレン(馬連)。

竹の皮で包まれた本体は雁皮の繊維を撚ったものを渦巻き状に面にしたものに

漆や柿渋を塗り強化した本体。

そのキメの細かさによって擦った時の滑らかさや粗さが表現できる。

下画像の一番手前のバレンは、

お風呂の栓をぶらさげるボールチェーンで作られたバレン。

コレで擦ることで、ガリっとした硬い線が和紙に映されておもしろい表情になる。

 

 

 

この道具は、版を引っ搔いたりドットの穴を空けたりするもの。

もちろん續山さん作です。

 

 

 

ノミや彫刻刀も手作り。

木のハンドルに切れ目を付け、

そこに刃を入れ、切れ目を木で埋める。

こうして自分の手にシックリとくるもの、作業性のよいものを作る。

よい作品を生み出すには

よい道具が必要なのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最終的に完成した作品に題名を考えていただきました。

續山さん、少し考えて

『還元』と命名されました。

焼物の焼成にある『酸化』と『還元』の後者のイメージ。

 

 

 

 

 

 

 

9月については、以下のとおりで営業いたします。

 

 

コロナウイルスの感染防止対策として、

カフェはお休みしています。

書・日本史・薬膳料理教室・英会話のカルチャークラスも休講します。

 

 

時短営業で12:00~16:00とします。

今回は、来店予約制はとらず、会期中、自由にご来店ください。

一時的に店内が密になる場合は、

ご入店人数を規制し、玄関のところでお待ちいただくこともあります。

 

 

◎ご来店になるお客様へのおねがい

 

マスクをご着用ください。

店の玄関に置いてあるジェルで手指を消毒してください。

店内でご覧になっている他のお客様とはなるべく距離を保ってください。

 

 

 

 

 

 

ただいま、通販の受付をしております。

作品をアップするのに時間を要します。

初日のブログの画像などをご参考に、お気軽にお問合せくださいませ。

 

なお、大村剛さんの作品については既に通販ページをアップしております。

vol.1→、vol.2→

 

 

 

また、常設作品に関してはオンラインストアのページを設けております。

こちらも徐々に作品をアップしていっています。

併せて覗いてみてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

今日も佳き一日でありますように。

 

 

ではでは。

 

 

 

 

 

コメント