こんばんは。
怠け癖が出てしまい、今日店に行こうと思っていましたが、
明日思いっきりガンバルことにし、
今日も家でのんびりしました。
いよいよ明後日から
新企画“生きとし生けるもの2展”がスタートします。
明日、ディスプレイを完成させますが、
今回のフライヤー、ホームページに載せたコラムを今日のブログとさせていただきます。
段ボールの魔術師・本濃研太さん
gallery ten の玄関にいつも鎮座しているウチのワンコの彫刻作品。
小さいお子さんはおっかなびっくりですが、大人も子供もまずはこれを見て笑みがこぼれます。
5年前にも企画展“生きとし生けるもの”でお世話になった本濃研太さんに作っていただいた彫刻作品なのです。

本濃さんは、大学の文系学部を卒業後、アートの専門学校に進学。
卒業後は、アート作品を作りそれでしっかり生計をたてるという目標を持ちました。
身近にあり、大きくて材料費がかからない段ボールを使って、何かを作ってみようと思い立ちました。

安っぽい材料で安っぽくならない本濃さんの作品。
対象となるモノや人の本質を突くようなデフォルメされた独特な造形と、
ふんだんに使われたアクリル絵の具のシブくて鮮やかな色使いと描画が、
芸術力、作品力を裏打ちしています。
彼のユニークな作品に惹かれるのは、
もしかしたら、ひょうきんでシュールな感覚が癒しの効果を生んでいるのかもしれません。
いくら見続けても飽きないばかりか、次第に胸が温かくなってくるのです。
今、飛ぶ鳥落とす勢いで活躍中の本濃さんですが、
屋外展示のための巨大な彫刻制作や、音楽、演劇、ファッションなどとのコラボも展開。
北海道出身で、大地に息づく自然や動物たちを感じて大人になった本濃さんの彫刻作品は、
どれものびのび、イキイキしていて、自由奔放である。
その躍動感あふれる作品は、舞台美術の分野でも注目されました。

どんどん本濃ワールドが広がってきていますが、
最近は実際に使えるものを作りたい衝動にかられるのだそう。
たとえば、ブックカバー、スマホケース、Tシャツ、・・・など、道具としてのアートを。
とかくアートと言えば少し敷居の高い手を出しにくいものと思われがちですが、
身近に使ってしまえば、純粋にアートを楽しめるようになるのではないかという気がします。
芸術の入り口に立つきっかけとなるのだと思います。
今後、どんなふうに躍進していくのかが楽しみです。
横道佑器さんを探る糸口
大阪・豊中に横道佑器さんを訪ねました。
佑器さん、彼のお母様、私は、高校の同窓生。
すごいご縁です。
佑器さん、大学は志望した建築科に進むも、
感覚のずれに気づいてから通学できなくなり、ほどなくして退学。
その後2年間ほどは、家の中に引きこもって、過ごしていたそうです。
ある日、とあるウェブサイトで、かわいらしい編みぐるみを見つけました。
幼少期から、ぬいぐるみが好きだった彼は、
つくりたい衝動にかられ、すぐに本を買い求めて小さいクマの編みぐるみを作ってみました。
懐かしい風合いと、綿状の素材から立体ができることにおもしろさを感じて、
オリジナルの作品をつくるまで、のめりこんでいきました。
彼の作り出すものは意思を持った架空のキャラクターで、
よくあるファンシーなぬいぐるみなどとは一線を画します。

それにしても、突然こんなものを作ってしまうなんて信じられない。
彼の中の潜在的な何か、あるいは、体験や記憶、影響を受ける何かが絶対あるはずだと、
その原因を紐解きたくなりました。
たくさん話をしているうちに、「コレだ!」と腑に落ちたことがらにつきあたりました。
小学生のころ毎年一度は家族で沖縄に出かけました。
ご両親がダイビングをしている間は、お店のスタッフとお留守番。
港のそばの小さな浜辺で、妹さんと貝殻を拾っていたある日のこと。
藻のような緑色の極めてゆっくり動く物体を見つけました。
それがウミウシだと教えてもらい興味を持ち、ウミウシの図鑑を買ってもらいました。
見たことのない色と形の仲間に憧れて、毎日眺めていたそうです。


私が勝手に想像していたウミウシは、黒くてグニョグニョしたナマコのようなもの。
佑器さんに見せてもらった図鑑に出てくる物体は、こういうものが苦手な私には凝視できるものではありませんでした。
でも、「はっ。」としたのです。
どのページに載っているウミウシも、
緑やピンクや黄色や赤や青など、一色のも、多色のものも、目が覚めるような色のボディ。
これが佑器さんのものづくりの原点だと確信しました。
そして、外観からは見えない編みぐるみの内部を見て驚かずにはいられませんでした。
編みぐるみをつくるなかで、動かしたい想いが強くなったそうで、
ぬいぐるみのような存在感を残しつつも片手で操る人形(パペット)になっています。
皮膚の内部には、絶妙な位置に編んだ玉状のものが内部にいくつも取り付けられています。
その玉は、パペットが座るときに安定するための肉付けのためだけではなく、
入れた手の甲に触れ、しっくりと優しく包んでくれるのです。
突然に、祐器さんの眠っていた才能が開花したのだと思いました。
作家として活動を始めてまだ一年と少し。
でも、すさまじいパワーと芸術性を秘めている祐器さんの作品に強く惹かれるのです。
ぜひ、触って体感してください。
では。
明後日からの企画展~本濃研太さんと横道佑器さんのコラム


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