山岸厚夫(漆)・井内素(陶)2人展 二日め

オラオラオラオラーーーーー
特に意味はありません。
自分に気合入れてます。
カラゲンキであります。(苦笑)
みなさま、こんにちは。
今日は雨ですね。
ちょっと気温が高めです。(汗)
昨日から始まった山岸厚夫(漆)・井内素(陶)2人展。
先月末の食事会以降、
お二人の器、大人気です!
今日は少しずつお二人の作品をご紹介します。
山岸厚夫さん。
このお重、イチオシです。


“木合(もくごう)”という生地に本漆を塗ったものです。
漆は塗られた後も呼吸しています。
ケヤキやトチなどの木地も塗られた後も呼吸しています。
その無垢の木地は、湿度の変化によって若干の伸び縮みを繰り返します。
木地と漆の収縮率が大きく違ったり、漆が木地にきちんと定着していなかったりすると、
乾燥によって、漆塗りの部分にヒビが入ったりすることがまれにあります。
それを解決したのが、
木の粉を樹脂で固めて鋳抜きしたもの“木合”なのです。
樹脂で固めているため、ほとんど呼吸できず、狂いが生じません。
これは、海外で漆器を使った方のクレームから作り始めたものだそうです。
いまや、“Japan”の代名詞の漆が海外で使われることは珍しくありません。
日本国内でも湿度の高低差があるので、コレで一安心というわけです。
そして!
何よりうれしいのが、信じられない価格です!
・・・・・ちょっと“ジャパネットたかた”のようになってきましたが。(苦笑)
このお重、10500円なのです。
また、一段を3675円で買い足せます。
で、なんと、この価格はギャラテンの会期中お買い上げあるいはご注文の方のみ。
その後はドーンと値上がりするそうです。
先日の佐川久子さんの食事会でも、
このお重をメインで使いましたが、
ハレの日だけではなく、陶の皿感覚で日常づかいにという提案です。
ご家族の人数分をお買いになった方も。
それからそれから・・・。
漆器は扱いにくいものと敬遠されがちなのですが、
そのような漆初心者の方にぜひ漆の第一歩として使っていただきたいのです。
一度、漆器を実感したら、このよさを確信していただけるはずです。
そうすれば、次はお椀を、次は鉢を、・・・と、
食卓にバリエーションが出てきますね。
↑↑↑
ここまで、11時半頃書いたのですが、
バタついて、続きは閉店後に書いています。
今日、公私ともにお世話になっている
海岸屋ふー”の田中さんと小林さんが来てくださいました。
いつも無垢の木を扱う田中さんが、
今回の“木合”の漆器についてどう思うかお考えを伺いました。
第一声は、「子供にまず使わせるのがよい。」と。
子どもの頃から、漆器を使うことで触感や気持ち良さを身をもって体験させ、
それを当たり前の感覚として育てる。
田中さんのお宅では、
お子さんが小さい時から、拭き漆のお椀を使わせ、
お母さまは本堅地のお椀を使われていたそう。
たしかにそうだなぁ。
子どもの情操教育としてはとても大切なことだと思いました。
そして、木合の漆器が席巻してしまうのはよくないが、
漆のとっかかりとして使い始め、
次の段階で、無垢の木地の漆器の良さを意識しはじめるということでよいのではないかという結論でした。
ちょっと長くなってきましたが、
ここで、無垢の木地と木合の生地、
何がどう違うのかについて。
漆器は、気の遠くなるような多くの工程で作られてきます。
ほとんどは、木地師とか下地師とか塗師とか
行程ごとに職人がいて、分業制で制作されます。
無垢の木地は、木地師によってろくろ等で挽かれる。
木合は、型を起こすのが大変だが、あとは生地を量産できる。
それ以降は、無垢も木合も同じだけの塗りの工程。
塗りの前のコストが違うのです。
もうひとつ。
例えば、熱湯を注いだ椀を手に持つ時、
無垢の木は熱伝導が低いので、手に熱くない。
木合は、それほどの差がないが、少し熱い。
とにかく、漆器入門編として
まずは木合のものを使ってみられることをお勧めしようと思っています。
気軽にトライしてみてくださいね。
井内素さん。
一見、漆か?と見間違える肌の井内さんのやきもの。
今日は汲み出しやフリーカップをご紹介します。
井内さんの作品、全ててびねりです。
ヒモを作って、積み上げて成形していく原始的な手法です。
ロクロをひけば、シューっと済むところなのですが、
古代の土器が好きだという井内さんのこだわりです。
よく見ると、指の跡が見えますね。
これが手にした時の触感であったり温かみであったりするわけですね。
また、造形がシンプルで美しい。
マットな質感ですが、染みないのも、食器としては大切な要素です。









お二人の作品は追い追いお伝えいたしますね。
では。

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