『silence』展 本日最終日! & 昨日の『おばんざいランチ』

 

 

こんにちは。

 

 

今日も晴れの佳い一日になりそうです。

 

 

 

チューリップはツボミも花開いた時もステキですが、

花びらが乾いて朽ちかけていくこの感じが好きです。

 

 

 

 

 

 

 

silence』展、

ついに本日が最終日となりました。

 

寒い寒い2月。

美しい美しい3人の作品をお楽しみください。

 

 

竹村良訓さん

 

千葉県松戸市で制作。

武蔵野美術大学で木工を専攻しましたが、サークル活動で始めた陶芸にどっぷりハマる。

骨董や音楽など懐古趣味があり、卒業後、東京芸大の大学院で保存修復学科を専攻。

 

北欧の静かでモダンな工芸品は、昔から普遍的に存在し、それがクラシックにもなりうる。

遠い将来に生きる人が、仮に残存する竹村さんの器を見て、

いいなぁと感じられるようなものを作りたいと言います。

竹村作品は、シンプルな造形に、色とりどりのバリエーションが豊か。

中高生時代は理系人間。

今でもその血が騒ぎ、釉薬の研究に余念がない。

同じものが二つとない、ひとつひとつ違う釉掛けを施し、

再現性がないところにおもしろさを感じるとのこと。

 

今や、竹村さんは国内のみならず海外でも活躍の場を広げていて、

寝る時間を削って休みなくアトリエにこもっています。

疲労を見せず、果敢に淡々と一点モノを生み出し続ける美しい作品をご高覧ください。

 

 

 

藤本健さん

 

沖縄県南城市で制作。

セルフビルドで建てられた無垢の木と漆喰の感度の高いご自宅とアトリエ・ショールーム。

 

藤本さんの彫刻のような美しいフォルムの木の器は、

全て沖縄の雑木で作られています。

ふつう木工は、乾燥材を加工していくのが王道ですが、

藤本さんは生木の塊を轆轤挽きします。

乾燥材なら挽いた形がそのまま完成品ですが、生木だとそうはいきません。

静かに静かに歪んだり割れが入ったり、

加工したものが自然に還っていくように変化していく。

彼が使うアカギ、ガジュマル、ホルトノキなどの沖縄の樹種は、

南国ならではの質感や木目がおもしろい。

素材そのものを最大限に生かしているが、素朴で野暮ったいモノではない。

ミニマルでありながらとてもモダン。

加工の手の加え方が絶妙なのだと思います。

観察をするようにいろんな角度から見て触ってみてください。

 

 

 

西脇一弘さん

 

神奈川県座間市で制作。

アトリエには何もなく真っ白で、雑念を取り払い、一心に絵を描くのだそう。

 

アクリルとペンキで描かれた何とも言えない物憂げな人の絵に心奪われます。

一度見たら忘れられなくなる、静かながら強烈な絵。

西脇さんは、何かの”言葉”をきっかけに、

そこからイメージを膨らませどんどん描き進めていくとのこと。

 

フランスのアニメ『ベルヴィル・ランデヴー』がお好き。

それらを髣髴とさせる鉛筆画も今回はたくさん登場します。

 

西脇さんは、絵を描くより前から”sakana”というバンドで音楽活動もされています。

今会期中、西脇さんの楽曲をBGMでお楽しみいただけます。

ぜひ作品を観ながら耳を傾けてみてくださいね。

 

西脇さんファンの方、20日にライブが予定されていますので、

どうぞお出かけくださいね。チェック→

 

 

 

 

このお三人の展覧会は今日が最終日です。

どうぞお見逃しなく!!!

 

 

 

 

 

 

昨日の月イチ『おばんざいランチ』のご報告です。

 

喜屋武小夜子さんと小川洋子さんのユニット”teamBB”によるお料理。

 

現在80歳以上の人たちが昔当たり前のように作っていた日本の伝統食を

小夜子さんと洋子さんが丁寧に正直に作ったものを食べていただくことで伝承していこうというランチです。

 

献立のベースは”まごはやさしい”。

ま→豆

ご→ゴマ

は→わかめなど海藻

や→野菜

さ→魚、海老など

し→椎茸などキノコ

い→芋

 

一本釣りのカツオの漁獲量は今では全体の1%に満たないそうですが、

そのカツオの鰹節でとる出汁は一味も二味も違います。

また、旬の有機野菜や旬の確かな食材、

手作りや昔からの製法にこだわった発酵食品や発酵調味料を使います。

素材が良さを活かしたシンプルな創作おばんざい料理です。

 

 

 

 

今回の献立(洋子さんのコメントで想像をふくらませてくださいね)

 

 

『白菜としらすのレモンサラダ』

精進料理の世界では”養生三宝”と言われ、大根、豆腐とともに白菜も昔から体に良い食材だと考えられています。

霜にあたって甘みを増した旬の白菜は生も美味。

ビタミンC、カリウムが豊富で、風邪予防や体の中の余分余分な塩分を排出します。

食物繊維が豊富なので便秘の改善にも。

二日酔いのお助け野菜でもあります。

しらすは栄養満点食材で、カルシウムはもちろん、脳細胞に働きかけ老化防止効果があり、コレステロールを下げ血液をサラサラに。

今回はほんの少し塩をした白菜、しらす、レモンだけのシンプルなサラダにしました。

 

 

 

『ビーツと人参のローストとネーブルの雑穀和え』

体の中を綺麗にしてくれる解毒作用の高いビーツは生でも美味しいですが、じわじわと火を入れることにより甘みが増します。

人参もゆっくり火を通し、爽やかな酸味と甘さのネーブルも加えて、塩糀と自然塩で味付け。

ローストする時にクミンも少し入れたので香りに深みが出ました。

クミンは消化を助け腸内環境を整えます。

睡眠の質をよくすることでも知られているスパイスです。

炊いたもち粟をネーブルのジュースと自然塩と黒胡椒で味を調え添えました。

 

 

 

『里芋の酒粕焼き』

美肌、ダイエットに効果のある里芋もそろそろ名残を迎えます。

胃腸を整え便通をよくします。

余談ですが、里芋の炎症を鎮める作用は、昔から湿布薬として痛みや打ちみ、捻挫や歯痛、腫れものなどの妙薬として使われてきました。

今回は千葉は神崎町の昔ながらの酒造りを続ける自然酒の寺田本家の新酒の元気のよい酒粕を入手したので、ペースト状にし、里芋に乗せて焼きました。

さっと揚げた里芋の皮を添えて。

酒粕は言わずもがな粕とは名ばかりの栄養満点食材です。

腸内環境を整え、血のめぐりをよくします。

何より元気な微生物がたくさん。

ちなみに私は酒粕で化粧水をてづくりしています。

とても気持ちがよいです。長年の肌のトラブルが酒粕化粧水で改善した人も多いんですよ。

 

 

 

『大根餅 人参ソースがけ』

16日は旧正月でした。私が長い間住んでいた香港では、旧正月は一年で一番大切なお祝いの日です。

たくさんのごちそうの中で、私が好きだったのは蒸した大根餅。

そんな思い出からの一品です。

そろそろ名残を迎える大根をおろし、桜えび、たくさんのねぎを入れて米粉と葛粉でつなぎ、シンプルにごま油で香ばしく焼きました。

桜えびは高たんぱく低脂肪、殻ごと食べるのでカルシウムもあり、何より香りがごちそうです。

ねぎは体を温め発汗を促し血行をよくします。

タレはおろした人参に米酢、醤油、味醂を加えて。あっさり味のカンタン大根餅です。

 

 

 

『ちぢみほうれん草と人参と干し椎茸の出汁醤油和え』

寒さの中で大きくなったほうれん草は栄養価も甘さもアップしています。

ちぢみほうれん草は特に甘く、それだけでも十分美味しい。

濃厚な味と栄養のために水を一切加えずにフライパンに蓋をして弱火で軽く火を通しました。

人参と干し椎茸と一緒に出汁醤油で和えて、細かくすったレモンの皮を添えて。

干し椎茸はデトックス効果が高く、腸内環境も整うので体がスッキリする食材です。

精神安定作用もあり、美肌や肥満防止効果もあります。

 

 

 

『たまご丼』

今回のメインはたまご丼。

ねぎと油揚げを出汁で煮て卵でとじました。

6年前に初めてタイコウの出汁教室で作ったメニューの中にたまご丼があり、ほんの少しの塩と香りづけの醤油での味付けなのに、できあがったたまご丼は絶品でした。

卵は昔から滋養強壮食品、良質のたんぱく質やビタミンが豊富な完全食品と言われています。

平飼いの自由にゲンキに育った鶏の卵を使いました。

卵は半熟が一番消化がよいので、玄米ごはんのゆるめのたまご丼は、よく噛んで食べたらパワーみなぎる丼ものです。

昨年の新生姜の季節に自家製の梅酢でつけた紅生姜を添えました。

 

 

 

 

『海藻と梅のみそ汁』

布海苔と海苔、少しの梅干しの香り豊かな味噌汁です。

今回召し上がるみなさんを厨房から拝見し、この海藻の味噌汁を一口飲んだ時の、「はぁ~」と力が抜けていく表情が私たち日本人の持っている感覚なんだな~としみじみ。

昔から海藻を食べ続けている島国日本に住む私たちにはなぜか安心する香りと味。

海藻は栄養価も高く、腸内環境を整え、ミネラル、ビタミンの宝庫。

脳内細胞を元気にするとも言われています。

味噌汁は毎日飲みたいソウルフードです。

 

 

 

『大根の醤油漬け、瓜の古漬け』

野菜は皮にたくさんの栄養があるので丸ごと皮ごと食べるのがおすすめです。

厚く剥いた大根の皮を使いました。

少し甘みのある中華風の醤油漬けです。

瓜の古漬けは、農家を営む"team B"喜屋武小夜子の母上からの昔ながらの美味しい漬物の差し入れでした。

 

 

 

いただきものの苺

 

 

 

 

 

 

ウチの夫へのテイクアウト

 

スタッフR2の夫へのテイクアウト

 

 

来月のおばんざいランチは、3月12日(月)です。

ぜひ召し上がってくださいね。

 

 

 

 

 

 

空気が澄んでお月さまが美しく見えます。

 

一昨日の夜の二日月

 

昨夜の三日月

 

 

 

 

 

明日から月末までお休みをいただきます。

3月1日からの新企画『SPRING HAS COME』展でお待ちしております!

 

 

猛威を振るっているインフルエンザがほんの少しだけ落ち着いてきたとのこと。

でもまだまだ油断はできません。

 

先日のテレビで目からウロコの情報あり。

うがいはあまり予防に効果的ではないと。

それよりは白湯やカテキンたっぷりの緑茶をしばしば飲むことがよいのだそうです。

悪いものを体に入れてしまうとよくないのではと思ったのですが、

口の中のウィルスを飲み込んで、胃酸がウィルスを退治するのですって。(驚)

引き続き体調管理には十分お気を付けくださいませ。

 

 

 

 

 

ではでは。

 

 

 

 

 

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