明日から新企画!!! 大塚淳子(バッグ)・片瀬和宏(陶)2人展 & UNTIDY(世界の古い布・ワイヤー)個展 & 期間限定カレー

こんばんは。

今日も暑かったですね。

朝9時過ぎから店に来ている割には、
クールダウンするのにボーっとしてしまい、
あっという間にお昼になってしまいました。

明日から期間限定のカレーランチ。
今回は、“おゝ葉”のグリーンカレーです。

タイを愛してやまない大場夫婦が、
こだわって作ってくれたグリーンカレーです。

カレーを受け取りに行くついでに、
今年最後のトマト蕎麦を食べました。

8月末は11日間お休みをいただきましたが、
あっという間に終わってしまいました。
そして、「まだまだ日はある。(微笑)」と呑気にしていて、
結局、会期初日の前夜になっても、まだまだ作業が残っている・・・。(汗)

・・・というわけで、
HPやフライヤーに載せたコラムをコピーして、
本日のブログとさせていただきます。

あっ、明日初日は、UNTIDYの大塚淳子さんが福岡から来てくださいます。
ぜひ会いにいらしてくださいね。

“UNTIDY”オーナー&バッグ作家・大塚淳子さん

福岡の中心街・警固という場所には、
感度の高いいろいろな業種の店がひしめきあっています。

その中のひとつ“UNTIDY(アンタイディ)”。

1996年12月に柏原美也子さんがオープンされた“UNTIDY”、
2002年6月に東京・荻窪に移転。
その後、柏原さんのお友達で店を手伝っていた大塚淳子さんが引き継ぎ、
福岡店のオーナーとなりました。

もともとは、大塚さんはディスプレイのお仕事をし、
独自の感覚を磨いておられました。

昨年、出張のついでにふらっと立ち寄ってみました。

日本のものをはじめ、ヨーロッパ、アフリカ、アジアなど、世界各地のアンティークや、
大塚さん厳選の現代作家の作品がところせましと並びます。

そのセレクト眼は、女性でありながら潔く男性的に迫ります。

丹精な顔立ちにショートカット、
物静かでカラっとしていて凛とした性格で、しかも偶然にも私と同じ歳。

初めてお会いしたときから、親しみ深く話ができました。

店の一角には、ミシンとスチールの棚に
ぎっしりと詰まれた世界各国の美しく味わいのある布、布、布。
新しいものも古いものもそれらの生地を使って、
大塚さんが作家としてバッグを作っています。

文化の異なる国の手仕事の布、
長い年月を重ねて何とも言えない風合いになっている布、・・・。

それだけで十分存在感のある布は、
大塚さんの手にかかり、新たな魅力が引き出される。

身近に使える道具にすることで、時代や国を超えて日常で楽しめるのです。

それらの布とは全く趣の違うビニールを、
モダンでカジュアルなかっこいいバッグにしたものもあり。
気軽でチープシックなビニール素材にまで
品格を感じられる作品に仕上げられています。
さまざまな素材を使った、大塚さんの魔法にかかったバッグ、クッション、サロンなどが勢ぞろいします。

今回、WALL企画の方で、
“UNTIDY”として出展していただくことになりました。

デザイナーのご主人が、ワイヤーで作られたオリジナルのいろいろなグッズ。

フック、皿立て、ブックスタンド、トイレットペーパーホルダ、・・・など、

ありそうでなかったシンプルで雰囲気のあるインテリア小物。

また、ヨルダン、ルーマニア、カンタ、パキスタン、フランス、韓国、ヨルバ(アフリカ)などの布も展開します。

織られたもの、刺し子や刺繍されたもの、風合いや質感に特徴のあるもの・・・。

時代や国を超えて、今、目の前に存在するこれらの布には、
理屈ぬきで惹かれるパワーがあります。

ぜひ、触れて間近で感じていただきたいと思います。

片瀬和宏さんのやきものの道

静岡出身で、現在は愛知県豊田市で作陶される片瀬和宏さん。
学業や部活をやりながら、写真を撮ったり、東京に服を買いに行ったり、
将来を模索していた高校3年の夏休み。

地元の図書館で勉強をしていて、休憩で2階に上がって行ったら、
男性がやきものの展示会をしていた。
「これはすぐそこの浜でとってきた砂が入っている。」
「どんな土だって使えるんだよ。」

と、その男性と話をしているうちに、片瀬さんはどんどん興味を持っていき、

なんと、その場の“オトコの直感”で、「これだ!」と決めたのだそう。

今となってもそれが誰だったのかがわからず、
田舎の図書館で販売目的ではなく展示をしていたということから、
たぶん趣味に毛のはえた程度の作品群だったのかもしれません。
しかし、迷っている当時の片瀬青年の心に、
イキイキと楽しそうに語ってくれた大人の言葉が響いたのでしょう。

そして、幼少のころ家族旅行で訪れた沖縄は、
記憶にはないけれど写真を何度も見て漠然と憧れていました。

「沖縄に行きたい」
「やきものをやりたい」
この両方を満たしてくれる沖縄芸術大学の存在を、
高校の進路室で見つけたときは運命を感じたとのこと。

こうして、晴れて沖縄芸大の大学院まで学び、
後に、その時の講師だった瀬戸の作陶家・長江重和さんの助手に。

ピシっとしていて凛としたシンプルでストイックなフォルムと、
媚びないまでの独特の質感が私は好きです。

食材を盛っても、主張はしてこないのに、たしかな存在感を発していながら、食材を引き立たせる。
繊細ながら男性的で、知的な器だと思うのです。

聞いてみると、鉄系、銅系、マンガン系など、いろいろな釉薬を使っているそうです。
いずれもマットなものにして、一度本焼きして上絵を施すという手の込みよう。

学生時代は、炭化や引き出し、銀彩などを用いて、
あえて焼き物らしくないテクスチャーをめざした。
黒い土をいろんな技法で制作し、現在の表現になっていったということです。

片瀬さんの作品は、“鋳込み”と“手びねり”によるものがほとんど。
“鋳込み”は、型を起こすことから始まり、
手をかけて細々とした作業を経て作られる。
“手びねり”は、原始的に思いのままに手を動かして作っていく。
この両極の技法で、“きちんと引き算ができた強いうつわ”を作りたいと。
今後の片瀬さんの創作が楽しみです。

では。
明日も暑いかなぁ・・・。
涼しい店内でお待ちしております。(笑)

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